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木造住宅と想定死者数の関係 [第2章「住むならマンション?一戸建て?」]

前回のブログでは大震災時に際しての、マンション暮らしのデメリットを指摘しました。今回は逆に、マンションのメリットを考えてみます。当方、専門家ではないので、色々と調べたものをもとに、思いを巡らせてみます。

まず思い浮かぶのは、耐震性です。1981年6月の建築基準法施行令改正で定められた「新耐震基準」のマンションは

・震度5程度の地震が起きても建物に大きな損傷を与えない

・震度6強から震度7程度でも人命を奪うような崩壊・倒壊に至らない

ことを求められています。躯(く)体が強靱であるということです。

阪神・淡路大震災では、震災による死者6434人中、8割近くが建物の倒壊による犠牲だったとのことです。「崩壊・倒壊しない」ということが、いかに大切かがわかります。

基準を満たせば、マンションも一戸建ても同じに思えますが、そうではありません。

一戸建て主流の木造について、「日本の一般的な木造住宅は約30年が寿命とされ、今、耐震基準を満たしている建物も、いずれは耐震性が劣化する」 (2007年1月17日付け読売新聞)という指摘があります。この点、マンションはもともと強いく体を持つ上に、通常は修繕積立金を積んで、大規模改修に 備えていますので、計画的な補修等が可能です。

木造住宅も耐震補強に備えて、修繕積立金を積んでおくべきと警告する専門家もいます。

もう一つのマンションのメリットは、耐火性だと考えます。

阪神・淡路大震災で、木造家屋が密集している地区で火災が拡大して、大きな犠牲がでたことは記憶に新しい(といっても、もう16年も昔のことになりましたが)ところです。

自宅の耐火性が強くても、密集した木造住宅街にあれば、類焼する可能性もあります。自宅に火が回らなくても周囲が燃えていれば、水をかぶるなどの影響を受けます。

この点、マンションは素材そのものが燃えにくいし、火災覚知器やスプリンクラーなどの消火設備もあります。木造住宅地よりは火に強いのは明らかだと思います。

以下は、東京都が公表している首都直下地震の被害想定をもとに、筆者が加工したグラフです。

木造数と死者数.JPG

↑クリックしてください。大きくなります

緑地は、木造住宅の軒数です。濃いほど、木造住宅数は多くなります。

○の大きさは想定される死者数です。

木造住宅が多い区ほど、死者数が多い傾向が見て取れると思います。

住宅が崩壊・倒壊したり、火事になってしまったら、食料備蓄は意味を失ってしまいます。このことから考えると、マンションは一戸建てに比べて有利とも考えられます。マンション住民は安心して備蓄ができるともいえます。


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