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必要な脂質の量とは [第4章「厚労省の食事摂取基準を読む」]

脂質はたんぱく質とはちょっと事情が違います。厚労省の「日本人の食事摂取基準」には次のように記されています。

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策定上の特徴

各脂質の推定平均必要量、推奨量、耐容上限量を算定できるだけの科学的根拠がないので、目安量と目標量を設定する。
三大栄養素(脂質、炭水化物、たんぱく質)の主要な役割は、細胞へのエネルギー供給にある。
体重、運動量が変化しない場合、食事摂取量はほぼ一定の範囲内に入っているので、脂質摂取量が増加(または減少)すると、炭水化物の摂取量は減少(または増加)する。したがって、脂質の食摂取基準は、炭水化物やたんぱく質の摂取量を考慮に入れて設定する必要がある。このため、脂
質の食事摂取基準は、総エネルギー摂取量に占める割合、すなわちエネルギー比率(%エネルギー:%E)で示した。

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脂質も炭水化物もたんぱく質も、それぞれカロリー源になるので、そのバランスが大切ということなのでしょう。脂質に関しては、絶対量での基準はないのです。以下が「摂取基準」による年齢別、性別の表です。

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脂質の食事摂取基準(脂質の総エネルギーに占める割合)

 

性 別 男 性 女 性
年 齢 目安量 目標量(範囲) 目安量 目標量(範囲)
0~5(月) 50 50
6~11(月) 40 40
1~2(歳) 20以上30未満 20以上30未満
3~5(歳) 20以上30未満 20以上30未満
6~7(歳) 20以上30未満 20以上30未満
8~9(歳) 20以上30未満 20以上30未満
10~11(歳) 20以上30未満 20以上30未満
12~14(歳) 20以上30未満 20以上30未満
15~17(歳) 20以上30未満 20以上30未満
18~29(歳) 20以上30未満 20以上30未満
30~49(歳) 20以上25未満 20以上25未満
50~69(歳) 20以上25未満 20以上25未満
70以上(歳) 20以上25未満 20以上25未満

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要は乳児でない限り、摂取カロリーの20~30%を脂質で取ればいいということです。

当ブログでは1日1人当たりの備蓄カロリー量を1800~2000kcalと決めましたので、ここから逆算すると、摂取すべき脂質量は360kcal~600kcalということになります。

栄養素のカロリー換算については、アトウォーター係数というのが知られていて、食品の栄養分に関するバイブルとでもいうべき、「日本食品標準成分表」でも使われています。(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802/001/002/003.pdf

それによると、1gの脂質の換算カロリー量は9kcalです。先程の摂取すべき脂質量を9で割り戻すと、40g~67gとなります。

これはかなり幅のある数字ですが、もともとが目安に過ぎないので、それほど神経質になる必要はありません。当ブログとしての備蓄量は、間をとって1人1日50gとすることにします。

 


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