実験④スパゲティ、ソバ追加し8品目。1人1日500g [第5章「2か月分の備蓄リスト完成へ」]
前回の実験で、備蓄食品のバランスは大きく改善しました。しかし、米、大豆、スキムミルク、砂糖、サラダ油、はちみつの6品目だけで2か月を暮らすのはやはり、寂しい感じがします。
これまでは、栄養と重量の両面で「最低限」の条件を満たす組み合わせをデータに基づいて探してきたのですが、今回はそこに、普段からある程度買い置きをするものを追加します。
もともと多めに買っているものを組み込むわけですから、計算上の備蓄量は増えても、実質的なスペース効率は上がる可能性があります。うまくいけば、一石二鳥です。
日持ちがする上に、普通の家庭である程度買い置きがあるものといえば、乾麺が思い浮かびます。スパゲティ、ソバ、うどん、そうめん、冷や麦、・・・・。お好みに応じて、各家庭にいろいろあると思います。筆者の自宅ではスパゲティ、ソバはかなりあるので、その2品を入れて計算してみます。
基本5食品+はちみつ+スパゲティ+ソバ 1人1日500g
|
精白米 | 乾燥大豆 | 脱脂粉乳 | 上白糖 | サラダ油 | はちみつ | スパゲティ乾麺 | ソバ乾麺 | 合計量 | 過不足量 | 過不足率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
単位100g | 2.1 | 1.2 | 0.9 | 0.35 | 0.25 | 0.05 | 0.05 | 0.1 | 500 | g,mg,ug | % |
エネルギー | 747.6 | 500.4 | 323.1 | 134.4 | 230.25 | 14.7 | 18.9 | 34.4 | 2003.75 | 203.75 | 11.3 |
たんぱく質 | 12.81 | 42.36 | 30.6 | 0 | 0 | 0.01 | 0.65 | 1.4 | 87.83 | 37.83 | 75.7 |
脂質 | 1.89 | 22.8 | 0.9 | 0 | 25 | 0 | 0.11 | 0.23 | 50.93 | 0.93 | 1.9 |
炭水化物 | 161.91 | 33.84 | 47.97 | 34.72 | 0 | 3.985 | 3.61 | 6.67 | 292.705 | 2.705 | 0.9 |
カリウム | 184.8 | 2280 | 1620 | 0.7 | 0 | 0.65 | 10 | 26 | 4122.15 | 1122.15 | 37.4 |
カルシウム | 10.5 | 288 | 990 | 0.35 | 0 | 0.1 | 0.9 | 2.4 | 1292.25 | 642.25 | 98.8 |
マグネシウム | 48.3 | 264 | 99 | 0 | 0 | 0.05 | 2.75 | 10 | 424.1 | 94.1 | 28.5 |
リン | 197.4 | 696 | 900 | 0 | 0 | 0.2 | 6.5 | 23 | 1823.1 | 873.1 | 91.9 |
鉄 | 1.68 | 11.28 | 0.45 | 0 | 0 | 0.04 | 0.07 | 0.26 | 13.78 | 4.53 | 49.0 |
亜鉛 | 2.94 | 3.84 | 3.51 | 0 | 0 | 0.015 | 0.075 | 0.15 | 10.53 | 0.03 | 0.3 |
銅 | 0.462 | 1.176 | 0.09 | 0.0035 | 0 | 0.002 | 0.014 | 0.034 | 1.7815 | 0.9815 | 122.7 |
マンガン | 1.68 | 2.28 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.111 | 4.071 | 0.321 | 8.6 |
食物繊維総量 | 1.05 | 20.52 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.135 | 0.37 | 22.075 | 3.075 | 16.2 |
総重量(kg) | 50.4 | 28.8 | 21.6 | 8.4 | 6 | 1.2 | 1.2 | 2.4 | 120 |
うまくいきました。食品を2種類追加したにもかかわらず、総量は1人1日500g(一家4人×2か月で120kg)と追加前と変わりませんでした。
追加前と変化したのは、1人1日当たりで、米が5g、スキムミルクが10gそれぞれ減った点です。代わりにスパゲティが5g、ソバが10g食べられるようになります。5gですと、一家4人×2か月分でも1.2㎏ですから、日常の買い置きの延長で備蓄できると思います。
あまり品目を増やすと、管理が大変になります。これ以上増やすのはやめます。
次に、表の「過不足率」を見てください。これは、各栄養素の必要量に対する供給量の過不足を百分率で示したものです。「亜鉛」が0.3%と最小値になっています。これは、「亜鉛」がもっともギリギリで必要量をクリアしていることを示しています。ここが全体量の制約要因になっているということです。
「亜鉛」であれば、安いサプリメントが簡単に買えます。そこで、次回は「亜鉛」を除いて同じ計算をしてみたいと思います。
コメント 0