水確保策を考える [第6章「ライフライン確保の研究」]
備蓄食品の種類と量が決まりましたが、これで安心するわけにはいきません。
第1章で検討した通り、大地震に見舞われて水道が止まると、自宅が破損しなかった場合でも、9割以上の人が4日目以降は避難所暮らしを余儀なくされます。
食料よりも何よりも、飲み水がないと人間は生きていけません。調理にも水が必要です。米や大豆や脱脂粉乳を乾燥したまま食べるのは困難です。大豆は生食を避けるべき食材とされています。
パンデミックの場合は、インフラ設備そのものは健全でしょうから、水道の供給が仮にストップしても、短期間にとどまると思われます。
しかし、大地震では断水を覚悟しないといけません。東京都の想定では、最悪のケース(東京湾北部地震M7.3)で、水道の全面復旧に30日かかります。千葉県では71日です。神奈川県では「南関東地震」の方が被害が大きいのですが、水道の復旧は40日程度かかると想定されています。
また、第1章で見てきたように、交通インフラが寸断し、物流が途絶した中で、おびただしい数の被災者が避難所に集結する首都直下地震では、自衛隊などによる給水活動をあてにもできません。
給水車は来るかも知れないけれども、来ないかも知れません。来ても供給量が十分でないかも知れません。
ことは命にかかわるのですから、来ることに賭けて、来ない場合に嘆いても手遅れというものでしょう。
東日本大震災では震源からはるか遠くの新浦安でも、水道供給が途絶して、大変なことになったようです。 以下参照してください。
では、仮に1か月断水が続いた場合、備蓄だけに頼ろうとしたらいかほどになるのでしょうか。
農水省の備蓄ガイド(http://foodstock.blog.so-net.ne.jp/2011-11-16)によると、「飲料水については1日1人あたり3リットルが目安」とあります。1か月ですと、30日×3L=90L、一家4人ですと90×4=360Lということになります。
ここを見ると、http://sunwave.lixil.co.jp/products/bath/bathtub/stainless.html家庭用の風呂を満水にしてもなお足らないくらいの量です。
ただし、これはあくまで「飲料水」に限った必要量です。これ以外にも、顔や体を洗ったり、洗髪したり、食器を洗ったりする水がいります。
結論からいうと、それほどの大量の水は一般家庭では備蓄できないと思います。もちろん、プール付きの家に住んでいるような人は別です。
以上の考察から、当ブログでは水の備蓄はあきらめました。
代替手段は、川の水を濾過することです。幸い拙宅の場合は近くに川が流れているので、それを汲み上げて、浄水器に通そうと思っています。
このために以下の2つの道具を購入しました。
1)ポンプ
http://www.nohma.net/masachan-pump5.html#anchor2010
3~4M下の水源から水が揚げられます。
手動で、動力源がいらないのが最大のポイントですね。しゅこしゅことポンプを押すと、ちゅるちゅると水が揚がってきて、楽しいです。
川遊び、キャンプでも使えますね。子供たちは大喜び。
(ここでは直接水にポンプを漬けていますが、先端にホースをつけることで、3〜4メートル下の水を揚水できます。人力により、パイプ中央の分岐から水が勢い良く出てきます)
2)浄水器
軽量、簡易な構造で、1フィルターで2000Lまで浄水可能とされています。被災時にも十分な能力だと思われます。
もちろん、ポンプ、浄水器等はこれに限るわけではありません。色々なものがあると思いますが、構造がシンプルなものがいいでしょう。
また、水を運ぶための袋等もあった方が便利と思われます。
2012-03-06 21:53
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