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実験②基本5食品+はちみつでさらに進化 [第5章「2か月分の備蓄リスト完成へ」]

主要5食品だけ備蓄しようとすると、砂糖をうんざりするほど食べる必要があるので、もう少しバリエーションを増やしたいと思います。

炭水化物がたっぷりで、日持ちがするものを文科省の食品成分データベースで探したところ、「はちみつ」がぴったりでした。以下が最適化計算の結果です。

「基本5食品+はちみつ 」最適化結果 4人×2か月で115キログラム

精白米 乾燥大豆 スキムミルク 上白糖 サラダ油 はちみつ 合計量 過不足量 過不足率
単位100g 2 1.1 0.7 0.6 0.3 0.1    
エネルギー 712 458.7 251.3 230.4 276.3 29.4 1958.1 158.1 8.8
たんぱく質 12.2 38.83 23.8 0 0 0.02 74.85 24.85 49.7
脂質 1.8 20.9 0.7 0 30 0 53.4 3.4 6.8
炭水化物 154.2 31.02 37.31 59.52 0 7.97 290.02 0.02 0.0
カリウム 176 2090 1260 1.2 0 1.3 3528.5 528.5 17.6
カルシウム 10 264 770 0.6 0 0.2 1044.8 394.8 60.7
マグネシウム 46 242 77 0 0 0.1 365.1 75.1 25.9
リン 188 638 700 0 0 0.4 1526.4 626.4 69.6
1.6 10.34 0.35 0 0 0.08 12.37 1.37 12.5
亜鉛 2.8 3.52 2.73 0 0 0.03 9.08 0.08 0.9
0.44 1.078 0.07 0.006 0 0.004 1.598 0.898 128.3
マンガン 1.6 2.09 0 0 0 0 3.69 0.19 5.4
食物繊維総量 1 18.81 0 0 0 0 19.81 0.81 4.3
総重量(kg) 48 26.4 16.8 14.4 7.2 2.4 115.2    

 

5食品のみの構成ですと上白糖を毎日70gとり続けなければならない計算でしたが、はちみつを入れたことで、60gになりました。一方ではちみつは毎日10gとればいいので、総重量は変化ありません。一家4人×2か月では115.2キログラムです。

さて、ここでもう一度個別の食品を眺めてみます。

・精白米の分量は1人1日200gです。2か月ですと1人12キログラム。日本人の平均の米消費量は月5キログラム程度ですから、多めですが、適量でしょう。

・乾燥大豆の分量は1人1日110gです。水に浸すと2倍以上に膨れます。非常時とはいえ、毎日毎日となると、結構うんざりかもしれません。ただ、水や電気等が確保できていれば、豆乳(+おから)、納豆などに加工できますから、工夫次第ではバリエーションを増やせます。炒ってお米と一緒に炊き込むと、おいしいらしいです。

・ スキムミルクの分量は1人1日70gです。これは、結構な量ですが、水などに溶かして簡単に飲めるので、牛乳代わりに飲みましょう。酢があれば、カッテージチーズにも加工できます。

・砂糖の分量は1人1日60gです。水に溶いたスキムミルクに入れて甘み付けに使うのがもっとも簡単だと思います。もちろん、料理用にも。

・サラダ油は1人1日30gです。大さじ2杯くらいの量になります。調理用に使ったり、水に溶いたスキムミルクに垂らして飲むという方法もあります。かの日野原先生は毎朝、オレンジジュースに油を垂らして飲んでいらっしゃるとのことです。

・はちみつの分量は1人1日10gです。この分量なら、そのまま嘗めてもいいし、水に溶いたスキムミルクに入れてもいいし、使えると思います。

備蓄食品を最適に組み合わせた事例としては、ほぼ完成だと思います。ただ、二つほど課題があります。

一つ目は、計算の細かさについてです。この計算では10gずつの刻みで分量を変えて最適な量を探っています。僅かな重さのようですが、4人×2か月では2.4キログラムにもなるので、10gの差がトータルの量に大きく影響します。そこで、同じ計算を5gの刻みでやりなおしたいと思います。

もう一つは、やはりこれでは食材が少なすぎて、食事の楽しみは期待できない感じがします。もう少し、普段の食卓に近いかたちの組み合わせができないかとも思います。



実験①主要5食品、1人1日480g [第5章「2か月分の備蓄リスト完成へ」]

備蓄候補として選び出されたのは、米、乾燥大豆、脱脂粉乳(スキムミルク)、上白糖、サラダ油です。この5食品の配分を色々と変えて、栄養条件を満たし、かつ重さが最小になるものを求めます。手計算ではとても追いつかない作業になりますから、パソコンにガリガリと働いてもらいます。

5食品が含んでいる栄養分は以下の通りです。

単位 精白米 乾燥大豆 脱脂粉乳 上白糖 サラダ油
エネルギーkcal 356 417 359 384 921
たんぱく質g 6.1 35.3 34 0 0
脂質g 0.9 19 1 0 100
炭水化物g 77.1 28.2 53.3 99.2 0
カリウムmg 88 1900 1800 2 0
カルシウムmg 5 240 1100 1 0
マグネシウムmg 23 220 110 0 0
リンmg 94 580 1000 0 0
鉄mg 0.8 9.4 0.5 0 0
亜鉛mg 1.4 3.2 3.9 0 0
銅mg 0.22 0.98 0.1 0.01 0
マンガンmg 0.8 1.9 0 0 0
食物繊維総量g 0.5 17.1 0 0 0

 (100g当たり)

なお、ビタミン類の必要量は考慮しないことにします。安価なサプリメントが市販されていて、それで代替可能だからです。当ブログでは、必要エネルギー量を1800~2000kcalと決めてますが、今回の計算では、1800を使います。必要最小限の分量を探るためです。

さて、パソコンの計算結果がでました。

計算結果① 1人1日当たりの合計重量480g=4人×2か月では115キロ


精白米 乾燥大豆 脱脂粉乳
上白糖 サラダ油      
1人1日当たり摂取量g 200 110 70 70 30 合計 必要量 過不足量
エネルギー 712 458.7 251.3 268.8 276.3 1967.1 1800 167.1
たんぱく質 12.2 38.83 23.8 0 0 74.83 50 24.83
脂質 1.8 20.9 0.7 0 30 53.4 50 3.4
炭水化物 154.2 31.02 37.31 69.44 0 291.97 290 1.97
カリウム 176 2090 1260 1.4 0 3527.4 3000 527.4
カルシウム 10 264 770 0.7 0 1044.7 650 394.7
マグネシウム 46 242 77 0 0 365 290 75
リン 188 638 700 0 0 1526 900 626
1.6 10.34 0.35 0 0 12.29 11 1.29
亜鉛 2.8 3.52 2.73 0 0 9.05 9 0.05
0.44 1.078 0.07 0.007 0 1.595 0.7 0.895
マンガン 1.6 2.09 0 0 0 3.69 3.5 0.19
食物繊維総量 1 18.81 0 0 0 19.81 19 0.81

5種類の食品だけで備蓄しようとすると、1日1人当たりの総重量は480gです。一家4人・2か月分ですと、115.2キログラムとなります。

食品ごとの内訳は

米=200g(総備蓄量48kg)、乾燥大豆=110g(26.4kg) スキムミルク、上白糖=70g(16.8kg)サラダ油=30g(7.2kg)です。

これだけあれば、4人が2か月生き延びる最低条件は満たせるはずですので、「基本メニュー」と呼ぶことにします。とにかく備蓄スペースを最小にしたい場合は、この組み合わせでも大丈夫でしょう。

ただし、気になる点もあります。

まず砂糖の量の多さです。一日に70g、4人家族で280gとなるとさすがにうんざりしそうです。スキムミルクと一緒に溶かして飲んだり、大豆の調理用に使っても持て余しそうです。

他に食べるものがない非常時は、平時の感覚とは別の世界になると思いますが、それでももう少し減らしたいところです。

上白糖は100gのうち99.2gまでが炭水化物です。そこで次回は炭水化物が豊富に含まれて普段から使える備蓄可能な食材を追加することにします。


M7級首都直下地震、4年内70%…東大地震研 読売新聞 [雑談]

本日(1月23日)の読売新聞1面に、大変興味深い記事がでていました。

東大地震研究所の試算だと、マグネチュード7クラスの首都直下地震が4年以内に起きる確率は70%にも達するということです。

当ブログで紹介しましたが、政府の予測では「30年以内に70%程度」ですから、同じ70%でも切迫感が全然違います。

詳しくは記事に出ていますが、東日本大震災をきっかけに、首都圏では地震活動が活発化していて、この地震活動から今後起こりうるM7の発生確率を計算したということです。

4年以内といわれると、うかうかしてもいられません。いざという時に備えて、何ができるか、何をなすべきか一人ひとりが考える時かも知れませんね。

 


備蓄の候補食品は「米」、「サラダ油」、「大豆」、「スキムミルク」、「砂糖」 [第5章「2か月分の備蓄リスト完成へ」]

前回のブログで考察した線に沿って、普段から使っている食材の中から、水分の少ない、乾燥したものを選びます。米は食生活の基本なので、必ず採用しますが、それ以外の食材については、とりあえず、エネルギー量と三大栄養素の多いものから選んでみます。

備蓄に必要なエネルギー量と三大栄養素量(1人1日当たり)

エネルギー量 1800〜2000kcal
たんぱく質 50g
脂質 50g
炭水化物 290g

 (根拠や詳細は前回までのブログを見てください)

文部科学省の食品成分データベース(http://fooddb.jp/nutrientSearch/nut_top.pl)で、片っ端から検索にかけます。このデータベースは色々な条件での検索ができるので大変便利です。

 <エネルギー> 


ラード(=豚脂) 941
牛脂 940
ショートニング 921
サラダ油 921
ごま油 921
オリーブ油 921
ラー油 919
バター(無塩) 763

 100g当たりkcal

どれも成分的には大差ないですが、備蓄用としては、もっとも一般的なサラダ油を選びたいと思います。もちろん、ごま油やオリーブ油はカロリー量が同じですから、サラダ油に代えて蓄えておいてもいいわけです。

<たんぱく質>

次に、同データベースから、たんぱく質含有量が多いベスト100を抜き出します。

順位 食品名 成分量
100gあたりg
1 肉類/ぶた/[その他]/ゼラチン 87.6
2 卵類/(鶏卵類)/卵白/乾燥卵白 86.5
3 乳類/(その他)/カゼイン 86.2
4 魚介類/(さめ類)/ふかひれ 83.9
5 豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/分離大豆たんぱく 79.1
6 魚介類/(かつお類)/加工品/かつお節 77.1
7 魚介類/(かつお類)/加工品/削り節 75.7
8 魚介類/(いわし類)/たたみいわし 75.1
9 魚介類/(さば類)/まさば/さば節 73.9
10 魚介類/(たら類)/まだら/干しだら 73.2
11 穀類/こむぎ/[その他]/小麦たんぱく/粉末状 72.0
12 魚介類/(いか類)/加工品/するめ 69.2
13 魚介類/(いわし類)/かたくちいわし/田作り 66.6
14 魚介類/ほたてがい/貝柱/煮干し 65.7
15 魚介類/にしん/かずのこ/乾 65.2
16 魚介類/(えび類)/さくらえび/素干し 64.9
17 魚介類/(いわし類)/かたくちいわし/煮干し 64.5
18 豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/繊維状大豆たんぱく 59.3
19 魚介類/(えび類)/さくらえび/煮干し 59.1
20 魚介類/うまづらはぎ/味付け開き干し 58.9
21 豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/濃縮大豆たんぱく 58.2
22 肉類/うし/[加工品]/ビーフジャーキー 54.8
23 豆類/だいず/[その他]/湯葉/干し 53.2
24 魚介類/やつめうなぎ/干しやつめ 50.3
25 魚介類/(あじ類)/むろあじ/くさや 49.9
26 豆類/だいず/[豆腐・油揚げ類]/凍り豆腐 49.4
27 卵類/(鶏卵類)/全卵/乾燥全卵 49.1
28 魚介類/(えび類)/加工品/干しえび 48.6
29 魚介類/きびなご/調味干し 47.9
30 豆類/だいず/[その他]/大豆たんぱく/粒状大豆たんぱく 46.3
31 魚介類/(いか類)/加工品/さきいか 45.5
32 魚介類/(いわし類)/うるめいわし/丸干し 45.0
33 魚介類/(いわし類)/みりん干し/かたくちいわし 44.3
34 乳類/(チーズ類)/ナチュラルチーズ/パルメザン 44.0
35 魚介類/いかなご/煮干し 43.1
35 魚介類/(いか類)/ほたるいか/くん製 43.1
37 藻類/あまのり/焼きのり 41.4
38 魚介類/(いわし類)/しらす干し/半乾燥品 40.5
38 魚介類/(たら類)/すけとうだら/すきみだら 40.5
40 魚介類/ぼら/からすみ 40.4
41 藻類/あまのり/味付けのり 40.0
42 藻類/あまのり/ほしのり 39.4
43 藻類/かわのり/素干し 38.1
44 魚介類/(かつお類)/加工品/なまり節 38.0
44 魚介類/あわび/干し 38.0
46 調味料及び香辛料類/酵母/パン酵母、乾燥 37.1
47 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/きな粉/脱皮大豆 36.8
48 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/きな粉/全粒大豆 35.5
49 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/全粒/国産、乾 35.3
50 魚介類/(いか類)/加工品/くん製 35.2
51 藻類/いわのり/素干し 34.8
52 乳類/(粉乳類)/脱脂粉乳 34.0
53 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/全粒/ブラジル産、乾 33.6
54 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/全粒/米国産、乾 33.0
54 調味料及び香辛料類/からし/粉 33.0
56 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/全粒/中国産、乾 32.8
56 魚介類/(いわし類)/まいわし/丸干し 32.8
58 魚介類/(さけ・ます類)/しろさけ/イクラ 32.6
59 穀類/こむぎ/[その他]/小麦はいが 32.0
60 魚介類/(いわし類)/みりん干し/まいわし 31.4
61 魚介類/(かつお類)/加工品/角煮 31.0
62 し好飲料類/(緑茶類)/抹茶 30.6
63 魚介類/(さけ・ます類)/しろさけ/すじこ 30.5
64 卵類/(鶏卵類)/卵黄/乾燥卵黄 30.3
65 穀類/こむぎ/[ふ類]/焼きふ/車ふ 30.2
65 肉類/ぶた/[大型種肉]/もも/皮下脂肪なし、焼き 30.2
67 魚介類/(かつお類)/加工品/なまり 29.8
68 魚介類/(あじ類)/むろあじ/焼き 29.7
69 種実類/すいか/いり、味付け 29.6
69 肉類/ぶた/[その他]/スモークレバー 29.6
71 種実類/あさ/乾 29.5
72 魚介類/いかなご/つくだ煮 29.4
72 魚介類/かじか/つくだ煮 29.4
74 魚介類/(さけ・ます類)/しろさけ/新巻き、焼き 29.3
75 魚介類/(さけ・ます類)/しろさけ/焼き 29.1
75 し好飲料類/(緑茶類)/玉露/茶 29.1
77 肉類/ぶた/[大型種肉]/もも/皮下脂肪なし、ゆで 28.9
77 乳類/(チーズ類)/ナチュラルチーズ/エダム 28.9
79 魚介類/わかさぎ/つくだ煮 28.7
79 調味料及び香辛料類/パセリ/乾 28.7
81 穀類/こむぎ/[ふ類]/焼きふ/観世ふ 28.5
81 魚介類/(さけ・ます類)/べにざけ/焼き 28.5
83 魚介類/(さけ・ます類)/さくらます/焼き 28.4
83 肉類/うし/[乳用肥育牛肉]/もも/皮下脂肪なし、ゆで 28.4
85 魚介類/(たら類)/すけとうだら/たらこ/焼き 28.3
85 肉類/うし/[副生物]/腱/ゆで 28.3
87 魚介類/(えび類)/くるまえび/養殖、ゆで 28.2
88 魚介類/(さけ・ます類)/からふとます/焼き 28.1
89 肉類/うし/[乳用肥育牛肉]/もも/皮下脂肪なし、焼き 28.0
90 藻類/まつも/素干し 27.9
91 魚介類/(あじ類)/まあじ/焼き 27.5
92 肉類/にわとり/[若鶏肉]/ささ身/焼き 27.3
92 肉類/にわとり/[若鶏肉]/ささ身/ゆで 27.3
92 乳類/(チーズ類)/ナチュラルチーズ/エメンタール 27.3
95 魚介類/(はまぐり類)/はまぐり/つくだ煮 27.0
95 魚介類/(いか類)/ほたるいか/つくだ煮 27.0
97 肉類/ぶた/[大型種肉]/ロース/脂身つき、焼き 26.7
98 魚介類/あゆ/天然、焼き 26.6
99 種実類/かぼちゃ/いり、味付け 26.5
99 種実類/らっかせい/いり、大粒種 26.5
99 種実類/らっかせい/いり、小粒種 26.5
99 魚介類/(さけ・ます類)/にじます/海面養殖、焼き 26.5

この中で、日常的に使えて、大量に買い置きができるものは、「畑の牛肉」とも呼ばれている乾燥大豆と脱脂粉乳でしょう。乾燥大豆は保管状態が良ければ、常温で3年くらいは日持ちするようです。

脱脂粉乳はもともと牛乳ですから、その他の栄養分も多く、植物性の大豆とは補完関係にあるとも言えます。水に溶かせば、牛乳代わりに使えますから、使い勝手がいい食材といえます。

かつお節もたんぱく質たっぷりで、日持ちもするのですが、食材としての使い勝手は落ちると思います。そのまま食べるのも大変そうですし、調理する方法もよくわかりません。

<脂質>

単位g


油類 約100
マーガリン 81.6
バター 81
マカダミアナッツ 76.7
マヨネーズ 75.3
松の実 72.5
くるみ 68.8
ピスタチオ 56.1

100g当たり

ここに油類とあるのは、エネルギーの分野で選んだサラダ油、オリーブ油などを指します。第4章で触れたように、脂質も炭水化物も、エネルギーの供給源ですから、当然、エネルギー量が多い食材と脂質が多い食材は重なるわけです。すでにサラダ油を選択しています。

<炭水化物>

順位 食品名 成分量
100gあたりg
1 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/ざらめ糖/グラニュー糖 100.0
1 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/ざらめ糖/白ざら糖 100.0
1 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/ざらめ糖/中ざら糖 100.0
1 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/加工糖/角砂糖 100.0
1 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/加工糖/氷砂糖 100.0
6 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/加工糖/コーヒーシュガー 99.9
6 砂糖及び甘味類/(でん粉糖類)/果糖 99.9
8 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/加工糖/粉糖 99.7
8 砂糖及び甘味類/(でん粉糖類)/ぶどう糖/無水結晶 99.7
10 菓子類/チャイナマーブル 99.5
11 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/車糖/上白糖 99.2
12 菓子類/錠菓 99.0
13 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/和三盆糖 98.8
14 砂糖及び甘味類/(砂糖類)/車糖/三温糖 98.7
15 菓子類/ドロップ 98.0
16 菓子類/糖衣ガム 97.6
17 菓子類/あめ玉 97.5
18 砂糖及び甘味類/(でん粉糖類)/粉あめ 97.0
19 菓子類/板ガム 96.9
20 菓子類/風船ガム 96.7

 

ここでは、文句なく、砂糖でしょう。料理に一番普通に使う上白糖を選びます。多量に買っておいても、無駄になりません。

さて、ようやく備蓄の候補食品にたどり着きました。「米」、「サラダ油」、「大豆」、「スキムミルク」、「砂糖」の5食材です。次回以降は、まずはこの5種類を色々と組み合わせて、理想の備蓄メニューを探り当てたいと思います。うまく行かなければ、改めて別の食材を探したいと考えています。


「常食」、「回転」、「乾燥」で選び出す [第5章「2か月分の備蓄リスト完成へ」]

これまで、ほぼ半年に渡って政府の公的文書を中心に渉猟し、首都直下地震や鳥インフルエンザの蔓延に伴う被害想定を踏まえたあるべき食料備蓄の要件を求めてきました。第5章からは、一家4人が2か月を食いつなぐために必要な食品のリストを具体的に定めていきたいと思います。

まず、改めて要件を整理しておきます。

1)一家4人が2か月間、食べていけるだけの量を備蓄する

2)1人1日当たりのエネルギー量は1800~2000キロカロリー。栄養分については厚労省の「日本人の食事摂取基準」に定められた目安量や推奨量を満たすようにする

3)備蓄スペースを最小限に抑える

この3つの要件を満たすためには、「農水省備蓄ガイド」(第3章)が薦めていたように、普段から食べている常食材を多めに備蓄する方法が適しています。乾パン、氷砂糖といった非常食や備蓄専用食で2か月分を賄おうとすれば、膨大なスペースが必要になるからです。

ただし、「備蓄ガイド」で多用していた缶詰、レトルト等の保存食は採用できません。これらは調理済みまたはオイル漬けなどの半調理済みで、水分や油分を多く含んでいる上に、パッケージの缶やパウチがかさばり、やはりスペース効率が落ちます。

「備蓄ガイド」で参考になるのは、2週間分の備蓄の中心に据えられた米です。

米は日々、消費する上に日持ちがします。どの家庭でも一定量は持っているので、その量を多めに持つことは無理なくできると思います。

実は、政府の米備蓄も、2010年度までは、在庫を多く持って余裕をもたせる「回転備蓄」という手法で行なっていました。毎年100万トンの米を政府が買い上げ、 古くなったものは順番に市場に再放出するのです。(2011年から、備蓄を市場から切り離す、「棚上げ備蓄」という方法に変えています)

回転備蓄の考え方を家庭に持ち込むと、備蓄はやりやすくなります。日頃食べる食材を余分に滞留させておくだけなので、いつの間にか忘れ去られてどこに何があるのかわからなくなってしまうような、非常食・備蓄食に有り勝ちな管理の不備は避けられます。賞味期限が切れてしまうといった無駄もなくなります。

一つ問題があるとすれば、保存性です。生野菜、生肉の類はすぐに痛んでしまうので、回転備蓄は無理です。栄養のバランスを考えると、米以外にも回転備蓄に適した食料品を見つけ出す必要があります。

キーワードは「乾燥」だと思います。

乾飯、干し芋、凍み豆腐、凍み餅、かんぴょう、切り干し大根、鰹節にビーフジャーキーetc・・・。缶詰やレトルトがない昔の保存食の多くは乾物でした。水分を除くと雑菌やカビの類が繁殖できないからです。

この視点で台所を見渡してみると、回転備蓄に適した食材は結構あることがわかります。

穀物では米、小麦粉、乾燥大豆、加工品では乾麺類(蕎麦、うどん、スパゲティ)、調味料では砂糖、塩、サラダ油等です。

次回以降、こうした乾燥食材の最適な組み合わせを探っていきます。


必要なビタミン、ミネラルの量は [第4章「厚労省の食事摂取基準を読む」]

次にビタミン、ミネラル類の必要備蓄量を「日本人の食事摂取基準」から求めます。30~49歳の成人を基準にします。逐一、紹介するのも煩雑なので、1日当たりの基準を表にまとめました。

男女の平均値を必要備蓄量に定めたいと思います。鉄を除けば、男性の量が女性を上回っています。

なお、平均推定必要量、推奨量、目安量と3つの概念が出ていますが、目安量>推奨量>平均必要量という関係になります。ただし、目安量は科学的根拠に乏しい場合に使われているようです。

  男性(30~49歳) 女性(30~49歳) 平均値 備考
ビタミン
ビタミンA 550~600 µgRE 450~500 µgRE 500~550ugRE 推奨量
ビタミンB1 1.4 mg 1.1mg 1.25mg 推奨量
ビタミンB12 2.4 µg 2.4 µg 2.4 µg 推奨量
ビタミンB2 1.6mg 1.2mg 1.4mg 推奨量
ビタミンB6 1.4mg 1.1mg 1.25mg 推奨量
ビタミンC 100mg 100mg 100mg 推奨量
ビタミンD 5. 5 µg 5. 5 µg 5. 5 µg 目安量
ビタミンE 7. 0 mg 6. 5mg 6.75mg 目安量
ビタミンK 75 µg 65 µg 70ug 目安量
葉酸 240ug 240ug 240ug 推奨量
ナイアシン 15mg 12mg 13.5mg 推奨量
パントテン酸 5mg 5mg 5mg 目安量
ビオチン 50ug 50ug 50ug 目安量
ミネラル
ナトリウム 1.5g 1.5g 1.5g 推定平均必要量
カリウム 3000mg 3000mg 3000mg 目安量
カルシウム 650mg 650mg 650mg 推奨量
マグネシウム 370mg 290mg 330mg 推奨量
リン 1000mg 900mg 950mg 目安量
7.5mg 11.0mg 9.25mg 推奨量
亜鉛 12mg 9mg 10.5mg 推奨量
0.9mg 0.7mg 0.8mg 推奨量
マンガン 4mg 3.5mg 3.75mg 目安量
ヨウ素 130mg 130mg 130mg 推奨量
セレン 30ug 25ug 27.5ug 推奨量
クロム 40ug 30ug 35ug 推奨量
モリブデン 30ug 25ug 27.5ug 推奨量

 

これで第4章は終了です。次回から、これらの基準を満たす食品の組み合わせを考えていきます。


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