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必要カロリーは1800〜2000kcal [第3章「農水省備蓄ガイドを読む」]

農水省の備蓄ガイドには、実践例として献立表も掲載されています。それを見ると、備蓄を怠りなくしておけば、パンデミックのような危急の時であっても、大変に豊かな食生活を維持できることがわかります。以下がその部分です。

 献立1.jpg

献立2.jpg

 献立3.jpg

これで1週間分のメニューです。通常時とどこが変わるのっていいたくなるくらい、普通の食卓です。

しかし、2か月の備蓄を目指す場合、ここまで立派なメニューは想定できません。2か月約8週間となれば、この表のメニューが8回できるだけの備蓄が必要です。余程の大きな家でもない限り、そんな大量の備蓄は現実的ではないからです。

当ブログが目指しているのは、最小限のスペースで、最大限の効果を生む備蓄です。そのためには、品目を極限まで絞り込む必要があると思います。

この場合、まず考えなければいけないのは、カロリー量です。タンパク質だとかビタミンが不足してもすぐには影響が出ませんが、カロリーが不足すると、直ちに活動のレベルが下がってしまいます。

農水省の備蓄ガイドも、カロリー量に触れています。以下、引用します。

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<このガイドでの エネルギー補給の考え方>

このガイドでは、下のチャートを基に平均的なエネルギー量を2,000kcal として備蓄量を算出しています。

●新型インフルエンザが流行している際は、外出を控えることとなり、活動量は少なくなりますので、必要するエネルギー量を少なめに設定しています。
●新型インフルエンザが流行している間は、どのような食事がとれるか十分予測することができません。このため、備蓄食料品リストでは食事バランスを重視して栄養が過不足にならないよう配慮しています。
●ただし、生鮮食料品は長期保存には不向きなものが多いため、それらによるエネルギー量の不足分は主食、にお米で補っています。
●備蓄食料品リストはあくまでも目安です。ご家族の年齢、体格、活動量、食欲などを考慮して、適宜調節ることが大切です。

 カロリー表.jpg

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上の図にあるように、パンデミックの際には自宅にこもっていますから、一日中座っていることがほとんどとなります。この場合、70歳未満の成人男子で1日当たり2000〜2400キロカロリー、同じく女子で1600〜2000キロカロリーが必要となる計算です。男女2人ずつの家族構成ですと、平均でちょうど2000キロカロリーとなるわけです。

ただし、筆者はこの2000キロカロリーは少し多すぎなのではと思っています。

日本医師会のホームページ(http://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html)では、身長から適正体重と必要なカロリー量を計算できますが、仕事が一般事務などの「軽度の活動」の場合は身長180センチで1782〜2138キロカロリー、身長170センチで1589〜1907キロカロリーが適正範囲です。

家族構成に合わせて計算してもらえば一番いいわけですが、2か月の摂取カロリーとしては、平均的には1日1800キロカロリーくらいでも大丈夫なのではないかと思います。実際、品川区が区民向けに作ったパンデミック対応の備蓄ガイドでは、一食当たりのカロリーは1800キロカロリー程度のメニューが例示されています。

なお、大震災の場合は、パンデミックと異なり、身体の活動レベルは平常時よりもあがると考えられます。部屋の片付け、倒壊物など危険物の撤去、水の調達、燃料の調達、瓦礫やゴミの処理などを、自力でやる必要に迫られます。マンションの場合は、エレベーターがストップしますから、自宅のある階まで何度も重い荷物を持って往復するハメになります。

しかし、当ブログでは、震災対応の備蓄は1か月を想定しています。2か月分の備蓄があれば、カロリー量は1日2000キロカロリーをはるかに超える量が確保されていることになります。

震災とパンデミックが立て続けに起きたら?その時は潔く、なるようになるさと諦めましょう(笑)

なお、前回、農水省の備蓄ガイドを画像で貼りつけましたが、読みづらかったと思うので、改めて表にまとめておきます。たまたまWikiにあったので、それを加工しています。

まったく同じものとは思いますが、すべて照合したわけではないので、あしからず。オリジナルは前回の画像のものですので、気になる方はそちらを見てください。

品名

2週間分の数量(両親、男の子、女の子の4人家族の場合)

注意事項
米、餅(切り餅)、乾めん類(うどん、そば、そうめん、ラーメン、パスタ等)、コーンフレーク、シリアル類、乾パン、インスタントラーメン、即席めん、パン 米または餅は少なくとも10kg。他は1日1食分 バラエティに富んだ食事であきない工夫を。長期間保存可能
野菜類(たまねぎ、じゃがいも、ごぼう、さつまいもなど) 各1~2kg ビタミン、ミネラルの補充。長期間保存可能
豆類(あずき、大豆など) 適宜  
10個  
缶詰(魚介類、肉類) 30缶 普段から大目に買い置きを
缶詰(野菜・きのこ類:コーン、トマト、たけのこ、マッシュルーム等) 20缶 普段から大目に買い置きを
レトルト食品(カレー、パスタソース、ハンバーグ等) 30食 普段から大目に買い置きを
乾燥食品(切干大根、しいたけ、高野豆腐、ひじき、わかめ、こんぶ等) 各2袋 普段から大目に買い置きを
フリーズドライ食品   普段から大目に買い置きを
スープ類(みそ汁、わかめスープ、コーンポタージュ等) 12食 普段から大目に買い置きを
冷凍食品(市販品の他、家庭で冷凍した魚介、肉、野菜、料理等を含む) 500g入り10袋 家庭での保存温度と停電に注意
乳製品(チーズ、ヨーグルト、スキムミルクなど) 各1~2箱  
缶詰(果物類:もも、みかん、パイナップル、みつ豆等) 10缶 普段から大目に買い置きを
調味料(塩、砂糖、食用油、醤油、味噌など) 1kgあるいは1リットル 未開封なら長期保存可
調味料(酢、だしの素、コンソメ、バターなど) 適宜 未開封なら長期保存可
嗜好飲料(緑茶、コーヒー、紅茶、ココア等) 適宜 ストレス解消に有効
菓子類 適宜 ストレス解消に有効
その他(ふりかけ、のり佃煮、ジャム、マーガリン、はちみつ等) 適宜  
育児用調製粉乳などの乳幼児用の食料   水の確保も忘れずに
ペットボトルや缶入りのミネラルウォーター、飲料    

 


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